フザリウム菌という微生物をご存知でしょうか。

fuzarium

いわゆるカビの仲間ですが、これが猛威を発揮すると簡単に野菜産地を崩壊させてしまうという困った微生物です。

例として、フザリウム菌が起こす植物傷病で有名なものには、下記のようなものがあります。

(1)トマト、ネギ、ホウレンソウなどの萎凋(いちょう)病

(2)メロン、キュウリ、すいかなどのつる割病

(3)カボチャなどの立ち枯れ病

(4)イチゴ、大根、カブ、小松菜などの萎黄(いおう)病

(5)レタスなどの葉物野菜の根腐れ病

これらの病気は、土壌を通して急速に田畑全体に広がります。

また、とりついて枯死させた植物の残さ内にもフザリウム菌は残留し、その一部が土壌中に残った場合、土の中で数十年にもわたって生存し続け、田畑に害を与え続けるとされています。

また、一度発生すると継続して翌年、翌々年と病気が連続して発生し、その症状も年々重篤化する傾向があるため、場合によっては産地が崩壊しかねないほどの被害につながるのです。

これらは、地温が25~27℃で、湿度が高くなると発病しやすくなります。地温が33℃を超えると微生物自体が低活性化したり、死滅して傷病の発生自体はなくなるので、太陽熱消毒なども有効な防除方法だとされています。

さらに、畜産農家から入手した生畜糞や未熟な堆肥、油粕などの未分解有機物を使用していると病害菌の増殖や植物への感染を助長することがわかっています。

一 般的な農薬対処では後手に回り、被害が拡大しやすいため、もっぱら栽培前の土壌消毒時に強力なクロロピクリン剤などの劇薬系消毒薬で対処することが薦めら れていますが、耐性菌が出やすくなることやセンチュウという別の病害虫の増殖が顕著になってしまうなどの別の問題が生じやすいため、対処が非常に難しいと いわれています。

しかし、この野菜産地を壊滅させうるほどの破壊力を持った病原微生物「フザリウム菌」に対し、農薬でもない自然の恵み®で十分に対処できるのです。

自然の恵み®製品には、ストレプトマイセス菌をはじめとする「放線菌」という種類の微生物が含まれています。

これらの放線菌類は、カニやエビの甲羅に含まれていることで有名な「キチン」という成分を分解する酵素を作り出します。そして、フザリウム菌の細胞壁はキチンでできているということがポイントです。

フザリウム菌が原因で生じる植物傷病が発生しているところにフザリウム菌の体を分解してしまう微生物が現れれば、原因そのものが消失してしまいます。その結果、傷病の発生が食い止められるという訳です。

フザリウム菌が植物に害を与えるメカニズムをもう少し詳しく説明すると、

(1)農作物の細胞壁の成分のひとつであるペクチンを分解する酵素を作り出します。

(2)細胞壁を酵素で溶かして穴をあけ、侵入します。

(3)侵入したのちにカビの胞子が発芽して増殖します。

(4)増殖したカビが農作物が根から葉や実に水を送るための道管を詰まらせて枯死させます。

というような流れで、いわゆる心筋梗塞や脳梗塞のようなメカニズムで進行します。

で すから、フザリウム菌にとりつかれる前に彼らの体を構成するキチンを分解して、やっつけてしまうのが一番効率が良いわけですが、農作物にとりつかれてし まった場合でも(2)の段階でもフザリウム菌のキチン分解を継続する、そして(3)の段階に至る前にカビの胞子が発芽するのに必要な窒素栄養分を先に自然 の恵み®製品に含まれる他の有用微生物によって消費させ、カビの胞子が発芽したくてもできないようにできるようにすれば、被害を最小限に抑えられるので す。

各大学や農業機関の研究でも、植物体内に入り込んでしまったフザリウム菌に対しても、放線菌の効果はかなり有効に作用することが分かっています。

状況にもよりますが、過去の弊社の経験ではナスの半身萎凋病により、ナスの成長が小さいまま止まってしまった畑で自然の恵み®を施用したところ成長が再開され、例年通りの作柄を得ることができるようになった事例もあります。

通常は、感染した樹ごと撤去し、圃場外へ持ち出すことまで求められる重大な傷病ですが、枯らすことなく症状が改善されたことは非常に大きな革新的成果だったと考えています。

農薬や薬品による土壌消毒もひとつの対策ですが、環境を整え、小さな生物たちの力を上手に借りることを覚えれば、致命的だと思われていた傷病問題からも解放されるのです。

この方法は、自然や生態系に与えるダメージが限りなく少ないため、食の安全・安心を担保できる最先端かつ非常に優れた技術であるといえるでしょう。

追伸

フザリウム菌が原因の植物傷病が発生した際、カニ殻などのキチン質を畑にまけば、問題が解決するとした文献がチラホラ見受けられますが、キチン質がフザリウム菌を駆除するわけではないことに注意が必要です。

放線菌類がキチン質を餌にすることで、土中に大量に増え、フザリウム菌ごと分解してしまうので、フザリウム菌がいなくなり、結果として病害が減少するのです。

したがって、放線菌類のいる量がもともと少ない田畑の土(土壌消毒等を薬品で行っていた畑など)の場合、キチン質を畑などに撒いてもすぐには効果が出てきません。放線菌類が効果を出せる量まで増殖するまで待ち続ける必要があるのです。

この待ち時間は皆さんが思っているほど短い時間ではありません。下手をすると年単位になります。

その間もきちんと発症のメカニズムを理解して、コツコツと土中に適切な微生物を増やす努力を続ける必要があります。

フザリウム菌の抑制を確実に行いたいならば、フザリウム菌:抑制菌群=1:100くらいにしないといけないなんて言われています。

自然の状態で、100倍まで抑制菌群が増えるのにどれくらい時間がかかるでしょうか。

自然の恵み®を使えば、使った瞬間にその比率は1:10000以上になります。

あなたならどちらを選びますか?