自然の恵み®は堆肥資材としての側面を持っています。

堆肥の品質レベルで話をすると「完熟堆肥」に分類されます。

完熟堆肥であるとするならその資材からはニオイは出ないというのが一般的な理解です。

ところが、自然の恵み®から強烈なニオイがするという報告があり、まさかの熟成不足が起きたのかと心配になり、調査を行いました。

その結果、2通りのニオイの発生があることがわかりましたので報告をします。

 

(1)濃縮した土のニオイ

畑やプランターの土を触っているとカビ臭いと感じる、いわゆる土のニオイを感じることがあります。

この臭いは、放線菌の死骸から生じるジオスミンという無機物質(自然物質で全く無害)が雨水などに溶けだして、その後に水分と一緒に蒸発することによって生じます。土のニオイなので、多くの方は香ばしいと感じてくださいます。

しかし、自然の恵み®には放線菌という微生物が大量に含まれていることは以前の記事でお話ししているとおりですが、自然界よりはるかに多い量の放線菌が含まれているということは、当然死滅する量も自然界より多く、芳香物質であるジオスミン(Geosmin:geo=地球の smin=smell=ニオイ:地球のニオイ)が蓄積される量もかなり多くなるということで、開封時にとても強い臭いとして感じてしまうことがあるのです。

ふっと香る分にはいいニオイの香水でもきつくなると顔をしかめたくなることがあります。それと同じなんですね。

この場合には、田畑の土に施用してあげれば、混ざることで希釈され、おばあちゃん家の縁の下のニオイに変化してくれます。

もちろん、体には無害ですので安心してください。

 

(2)発酵が止まっていないニオイ

通常、完熟堆肥になった場合、無臭に近い状態になるわけですが、これは堆肥の中の微生物が活動するためのエネルギーを得るためのエサとなる有機物がなくなってしまい、分解活動を停止してしまうために臭いの素となる物質が出なくなるのが理由とされています。

ところが、完熟堆肥であっても未分解の有機質が塊になったような部分が残っています。

この部分は、一般的な微生物では食べきれなかった食べカスのようなところです。食べかすは残っているのですが、メーカー側では資材を出荷したいためにそのまま堆肥内の水分を少なくなるよう人為的に調整し、水分の低下を受けて微生物たちはそれ以上の活動を止めてしまう・・・という訳です。

ところが、自然の恵み®に含まれる14種類の微生物たちは、一般的な微生物が活動を停止するような状況でも活動を継続する環境を自分たちで作り出すことができます。

自然の恵み®の完成品は通常は左のような状態になります。

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ところが、出荷に備えた養生をはじめると同じ生産ロットの中に右のような塊が現れてきます。

これは、一般の微生物では分解できなくなった食べカスの有機質の中でも自分たちなら、さらに分解できると認識した箇所を粘液でコーティングし、周囲の水分あるいは大気中の水分を捉えて環境を整え、内部から分解を進めよう/持続しようとしている状態です。

一般的には完熟堆肥になると、そこに含まれる微生物は少なくなる/ほとんどいなくなる・・・というのが常識とされています。そのため、施用する堆肥は完熟より中熟の方が微生物が多いので、効果が得やすいなどといわれるのですが、半分しか仕上がっていない堆肥を土に入れれば、劣化や腐敗の要因を同時に取り入れてしまっていることを忘れてはいけません・・・と横道にそれました。

しかし、自然の恵み®なら完熟堆肥レベルになっていても自然界よりはるかに多い微生物含有量を誇ります。完熟堆肥と微生物資材の長所をイイトコ取りで使えるのは、非常に大きなメリットです・・・が、それ故に管理や環境などの条件次第では発酵作用が止まらず持続的に作用が続いてしまうことがあるのです。

本ケースでは、難分解性の有機物が遅延分解され、栄養素としての窒素が生成される過程で少量のアンモニアが発生したものと考えられました。特に袋に詰められた状態では容易に大気中に放散されず、ユーザーが開封時にアンモニア臭を感じたものと思われます。

C/N比や各種栄養成分の蓄積量などもチェックしたところ、完熟堆肥と考えて全く問題ないレベルにあり、アンモニア臭を感じたから未熟な堆肥というわけではないこともわかり、ひと安心でした。

 

今回のどちらのケースでも微生物がなんらかの活動することによって、ニオイが発生しました。では、どのようにすればニオイの発生が抑えられるでしょうか。

(1)のケースでは、なるべく早く使用することです。製品中でも微生物は活きていて代謝を続けていますから、一定量が使用するまでの間に死滅することは、仕方のないことですが、新鮮な方が大きな効果が得られそうなことは想像に難くありません。

(2)のケースでは、以下の点を考慮するようにします。

自然の恵み®に含まれる微生物に限らず、多くの微生物は温度と湿度に敏感に反応します。

上の写真にもあるように塊化して内部で発酵作用を起こしてしまう場合、共通して確認されている現象は何らかの水分の添加があったこと・・・です。

湿気の多い日や雨降りの日が続くと大気と触れている表層部では塊化が顕著に起こります。

雨漏りなどがあり、水滴の落下があったり、振込みがかかってしまったような個所ではほぼ確実に塊化が生じます。

また、夏場の温度の高い時にこの現象は生じやすいこともわかっています。

すなわち、高温多湿での商品保管をした場合、袋の中であっても塊化は起こりやすく、その結果、臭気発生につながりやすくなるということです。(製品の袋は完全な密閉ではありません。空気が通るようにしてあります)

自然の恵み®を長期的に保管される場合、なるべく低温で湿度の少ないところ、かつ直射日光に当たらない場所で保管いただくと性能や品質の劣化を防ぐことができます。