田畑の土づくりをするときに微生物が入った資材を用いると効果が高いことは多くの農業者や園芸者の方々がご存知です。

しかし、一方には実際に微生物入りの資材を土づくりに用いた結果、思ったような効果が得られず、微生物資材など効果はないと考えてしまう人もいることは実に残念なことです。

実際に農学部の教授の先生などで、今の日本の田畑の場合、微生物を外部から導入しても土壌中で散ってしまい、土着の地元微生物に比べたらその効果は、たいして大きくなく、あまり意味はないと言い切られる方もおられたりするので、使用するユーザーの側では、肥料に比べると何倍もの価格が付けられている微生物入りの資材を積極的に使うのに抵抗のある方も結構いらっしゃるのが現実です。

もともと微生物は肉眼で見ることが難しい生物ですし、その働きもあまりはっきりしたことは知られていないために、なんだか神がかったもののように感じていらっしゃる人が多いのではないでしょうか。

しかし、微生物が存在するということは事実ですし、土中で起こる様々な作用も確実に起こることです。

 

では、どうして多くの人が、事実や確実な現象を感じることができないでいるのでしょうか。

 

答えは簡単です。

(1)微生物資材を使うと何が起こるのか、どういった結果に至るのかについての正しい知識がないこと。

(2)微生物資材の正しい使い方に関する知識がないこと。

(3)細かな観察をしていないこと。

微生物資材の効果やメカニズムを科学的に立証できている資材が登場してきたのは、ここ5年くらいの話ですし、微生物資材を謳う商品の製造をしているメーカーでもきちんと効果を説明できるところは実は多くはありません。まして、ホームセンターなどの販売窓口では、微生物資材と肥料を同じレベルでしか理解しておらず、商品に貼ってある説明ラベル以上のことは教えてもらえないことがほとんどです。

 

なので、多くの方は微生物資材を魔法の薬か何かと勘違いしています。

あるいは農薬などのように使えば、数日あるいは数時間で自分が抱える問題を改善できると思っています。

 

しかし、なんの副作用もなく、そんな便利に機能する道具が存在するでしょうか。

微生物資材には微生物資材の正しい使い方があり、予測される効果があります。

特に微生物資材においては、人間の都合で自然の摂理を捻じ曲げるような効果は期待することはできません。

自然のメカニズムに照らして、いかに異常状態を短期間に健全な状態に戻すかが重要となるため、自分の田畑に対して微生物がどういった影響を与え、現時点で土がどのような状態にあり、それがどんな仕組みに基づく変化なのかなどのちょっとしたことまで、つぶさに観察する必要があるのです。

 

もしかすると思っている以上にあなたの田畑の土は疲弊が激しいかもしれません。

酷すぎた土の状態から普通の土まであと一歩のところにきており、回復途中なのかもしれません。

隣の畑で発生したカビの病気の胞子が自分の畑にも侵入してしまっているかもしれません。

今年、周りの畑で病気が発生していたら、自分の畑はどうだったか思い出してみましょう。

 

ちょっとした変化、ほんの少しの植物の成長の変化。

そういったものを鋭い観察眼で捉えていれば、資材を使ったけれど効果が出ない-という見方ではなく、田畑のいろんなところで、土の回復の兆しが見えてきていることに気付けるかもしれません。

 

収量などの結果だけではなく、経過の折々、やり方の手順のひとつひとつ、発生している全ての現象のそれぞれに細かく目を配っている人は、決して効果がない、変化がないとは言いません。

微生物資材を導入するためには、使う人の観察力を鍛えることがとても大きなポイントになります。